株式会社リクルートホールディングス

6098 / プライム

かんたん解説

2027年3月期 第1四半期 / 2026-08-23 作成機械検算 93%

今回の決算でわかったこと

  • 売上の伸び以上に利益が大きく膨らんだ 売上収益は前期の35,574.8億円から36,973.5億円へ+3.9%の増収にとどまりましたが、営業利益は4,905.4億円から6,305.7億円へ+28.5%と、売上の伸びを大きく上回りました。増益の主な要因は、HRテクノロジー事業での米国平均単価の上昇と、人件費・株式報酬費用の削減です。従業員給付費用は7,501.8億円から7,019.8億円へ、株式報酬費用は804.3億円から638.4億円へそれぞれ減少しました。評価益や一時的な収益が主因ではなく、本業の収益構造が改善した増益といえます。

  • 稼いだお金のほぼ全額を自社株の取得・消却に回した

このレポートについて
対象期
2027年3月期 第1四半期
資料の種類
有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/08/23
本文の分量
4,334
機械検算
金額表記 136件中 126件を照合

参照した資料の明細

  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2026 (公表 2026/06/19)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2025/06/23)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2024 (時系列比較) (公表 2024/06/21)
  • 決算短信 (TDnet) — 2027年3月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/08/07)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 自己株券買付状況報告書・訂正発行登録書 など 38件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 20件

収録している項目 (5)

  • 今回の決算でわかったこと
  • 数字で見ると
  • この会社は何で稼いでいるか
  • 気をつけて見ておきたいところ
  • ひとこと

全文を無料で読めます

つづきを読む (無料)

フルレポート

2027年3月期 第1四半期 / 2026-08-23 作成機械検算 93%

エグゼクティブサマリー

営業利益は6,305.7億円で前期比+1,400億円 (+28.5%) と大幅増益であり、増益の主因は評価益や一過性収益ではなく、HRテクノロジー事業の単価上昇と人件費削減 (従業員給付費用は前期比で減少、株式報酬費用は638.4億円へ前期比△166億円) が主導した (未特定のその他の営業収益+97億円は要確認事項#6)。営業キャッシュフロー6,694.3億円のほぼ全額を自社株買い6,787.5億円に投じ、消却まで回す資本圧縮を2期連続で実行しており、連結利益剰余金の△2,353億円の減少は消却の振替が原因で業績悪化のサインではない。ただし当期最大の不利事実として、欧州派遣RGF Staffing B.V.ののれん (帳簿価額2,115.1億円) は回収可能価額の余裕がわずか50.2億円しかなく、成長率0.2%低下または割引率0.1%上昇で減損ラインに達すると会社自身が開示している。為替面では、当期に在外純投資ヘッジ (為替予約) を初めて実行した痕跡が注記に現れたが、期末時点の継続ヘッジは確認できず、資本の為替エクスポージャー (為替換算差額の資本残高5,089億円) は期末時点でヘッジ指定が開示上確認できない。対象書類より新しい2027年3月期Q1短信 (2026-08-07) では営業利益2,554.1億円 (前年同期比+66.1%) と通期予想の上方修正 (営業利益9,450億円) が開示済みで、上限3,500億円の自社株買いも進行中である。

出典タグの見方: 文末の は有価証券報告書など開示資料の該当箇所を、 などその他の角括弧タグは、その数値・検知が数値検算プログラムの機械計算値そのままであることを示す。「⚡逸脱◯σ」は当期の変化が例年の変動幅 (σ) の何倍かの機械検知。

事業概要

リクルートホールディングスは、個人と企業をつなぐマッチングプラットフォームを運営する持株会社である。報告セグメントは3つで、Indeed・Glassdoorを中心とするHRテクノロジー事業、日本と欧米豪の人材派遣事業、美容 (HotPepper Beauty)・旅行 (じゃらん)・住宅 (SUUMO) 等のマーケティング・マッチング・テクノロジー (MMT) 事業からなる。売上規模では人材派遣が最大だが、利益 (EBITDA+S) の柱はHRテクノロジーである。連結子会社は218社、関連会社は6社である。

財務概況

業績

項目 (連結・IFRS) 前期 (億円) 当期 (億円) 増減 (億円)
売上収益 35,574.8 36,973.5 +1,399 (+3.9%)
売上総利益 20,856.4 21,882.0 +1,026 (+4.9%)
営業利益 4,905.4 6,305.7 +1,400 (+28.5%)
税引前利益 5,271.4 6,446.2 +1,175 (+22.3%)
当期利益 4,081.6 4,966.8 +885 (+21.7%)
親会社の所有者に帰属する当期利益 4,085.0 4,969.1 +884 (+21.6%)
親会社の所有者に帰属する当期包括利益 3,831.6 6,171.0 +2,339 (+61.1%)

増収率+3.9%に対し営業利益は+28.5%と、利益の伸びが売上を大きく上回った。費用側では販売費及び一般管理費が15,276.7億円 (前期15,586.5億円) へ減少しており、内訳では従業員給付費用7,019.8億円 (前期7,501.8億円)、株式報酬費用638.4億円 (前期804.3億円、⚡逸脱5.2σ = 例年の変動幅の約5倍) の減少が効いた。一方で広告宣伝費は2,821.0億円 (前期2,472.1億円) へ増えており、費用削減は人件費系に集中している。包括利益が純利益より大きく伸びたのは、その他の包括利益が前期△250.2億円から当期+1,203.1億円へプラスに転じたためだ。主因は在外営業活動体の外貨換算差額+1,208.9億円 (前期△74.2億円、⚡逸脱16.8σ) である。

会社が掲げる主要経営指標はEBITDA+S (役員報酬に連動) で、当期は7,943.9億円と前期比+17.0%の増加、EBITDA+Sマージンは21.5%である。数値目標の開示はないが、2桁成長を確保した。またキャピタルアロケーション方針で意識するROEは31.0% (会社開示値) と前期22.6%から大幅に改善した。機械計算のROEは31.38% (前期25.25%、+6.13%pt) で、DuPont分解ではマージン要因+4.30%pt、回転率要因+0.98%pt、レバレッジ要因+0.85%ptである。会社開示値31.0%と機械計算値31.38%の差は算定方法の定義差によるものであり、会社定義の算式は本文の開示に記載がないため、会社定義でも同じ分解結論が成り立つかは有報の「経営方針」該当箇所または統合報告書で算定方法の確認を要する (要原典確認)。機械計算ベースでは、自社株買いによる資本圧縮の寄与は限定的で、ROE改善の主因は本業の収益性改善である。なお両基準ともROEが大幅に改善したという方向性は一致している。

バランスシート

このレポートについて
対象期
2027年3月期 第1四半期
資料の種類
有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/08/23
本文の分量
24,815
機械検算
金額表記 136件中 126件を照合

参照した資料の明細

  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2026 (公表 2026/06/19)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2025/06/23)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2024 (時系列比較) (公表 2024/06/21)
  • 決算短信 (TDnet) — 2027年3月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/08/07)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 自己株券買付状況報告書・訂正発行登録書 など 38件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 20件

収録している項目 (40)

  • 業績
  • バランスシート
  • キャッシュフロー
  • セグメント
  • 資金循環
  • 仮説1: 「子会社配当の吸い上げ → 自社株買い → 消却」の資本圧縮エンジン 【判定: 支持】
  • 仮説2: 在外純投資ヘッジ (NIH) を当期に新しく開始した 【判定: 一部支持】
  • 仮説3: 手元現金を圧縮しつつ、余資を外債を含む短期債券運用へシフト 【判定: 支持】
  • 仮説4: RGF Staffing (欧州派遣) ののれん・株式評価は減損の瀬戸際 【判定: 支持】
  • 仮説5: 関連会社投資の価値毀損が単体・連結の両面で表面化 【判定: 一部支持】
  • 仮説6: 米国税法改正で税金キャッシュに「還付待ち」の期ずれ 【判定: 支持】
  • 仮説7: 人員削減・株式報酬圧縮による利益率改善は「費用の質」が良い 【判定: 一部支持】
  • 仮説8: 単体の借入・貸付はグループ内金融の再配置。外部調達ニーズと読むと桁を誤る 【判定: 支持】
  • 仮説9: 翌期は「上方修正 + 3,500億円自社株買い」で手元流動性がさらに細る — 社債枠起動の観測点 【判定: 検証不能】
  • 仮説10: 公正取引委員会の立入検査は派遣セグメントの偶発リスク — 引当なし 【判定: 支持】
  • 反証・棄却された見立て
  • 資金動態: 現金は「意図的に細らせている」
  • 有利子負債: 外部debtはほぼゼロ、負債の実体はリース
  • 為替エクスポージャー: 資本サイドが最大の裸のリスク
  • 与信観点 (債務償還能力)
  • その他 (退職給付・政策保有株・人員)
  • 後発事象: 上限3,500億円の自社株買い
  • 偶発事象: 公正取引委員会の立入検査
  • のれん減損テスト: RGFのヘッドルームは50.2億円
  • 法人所得税: 米国税法改正の期ずれ
  • 金融商品: 純投資ヘッジの初出とデリバティブ負債の消滅
  • 公正価値測定: 外国債と「フィンテック金融資産」
  • 従業員給付: 割引率が1.9%→2.7%へ上昇
  • その他の包括利益: 換算差額の純損益への組替調整が初出
  • 重要な会計上の見積り (単体): RGF株式4,021.4億円
  • 未適用の基準: IFRS第18号
  • 償還能力
  • 資本
  • 流動性
  • 資産の質
  • 格付トリガー・財務制限条項
  • 資本効率
  • 還元
  • モメンタム
  • 主要経営指標の推移

つづき (全文 約 25,000字) は購入後すぐ読めます

3,980で読む (税込)

レポートは公表情報のみに基づく情報提供であり、投資助言ではありません。 会員登録なしでご購入いただけます。

株式会社リクルートホールディングス の決算分析 | かんたん財務分析くん