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フルレポート

ディスクロージャー誌ベース / 2026-07-10 作成機械検算 68%

エグゼクティブサマリ

  • 総資産を前年度末比16兆3,060億円圧縮し83兆4,988億円へ。**低利回り資産の損失覚悟の一括処分(H1: 支持)**により経常損失1兆7,690億円・最終損失1兆8,078億円。
  • 損失の実体は既存含み損のリサイクリング(評価差額金の組替調整額 +1,238,064百万円、当期発生額は△18,433百万円のみ)であり、新規損失ではない。
  • 調達側では売現先△7.55兆円規模・預金△6.7兆円の同時解体(H2: 一部支持)。「外債+市場性外貨調達」の両建て構造を丸ごと畳んだ。
  • 資本再構築パッケージは連環が完全に成立(H5: 支持): 出資収入777,229百万円=資本金増加額が一致、CET1比率は赤字下でも16.43%→17.70%へ上昇。
  • 営業含意: 通貨/為替スワップのロール需要はピークアウトの公算だが、再投資12.4兆円の実行・Tier2劣後のリファイナンス・系統への資金還流という新しい商流が3本発生している。

財務概況

  • 損益: 経常収益1兆9,844億円(前年度比△1兆335億円)、経常損失1兆7,690億円、親会社株主帰属当年度純損失1兆8,078億円。損失の計上区分は、その他業務費用 66,184→1,166,714百万円(国債等債券売却損の区分)、その他経常費用 27,153→166,116百万円(金銭の信託運用損131,206百万円を含む)。
  • B/S: 有価証券 43,800,270→31,315,121百万円、金銭の信託 10,649,769→7,935,088百万円、貸出金 17,599,257→18,158,634百万円(増加)。負債側は預金 62,858,656→56,144,125百万円、売現先 13,215,460→5,664,788百万円、コールマネー 2,428,813→1,262,400百万円。
  • CF: 売却収入13,111,373百万円(前期6,837,144百万円のほぼ倍増)+償還収入11,672,563百万円+信託減少収入3,959,191百万円を原資に、取得12,395,847百万円の再投資と市場性調達の返済(コールマネー等純増減△8,719,428百万円)・預金流出対応(△6,716,207百万円)を同時実行。現金同等物は+96,892百万円と微増 — 資金繰り逼迫の投げ売りではなく、設計された圧縮である。
  • ストック・フロー整合: 有価証券のフロー純減(売却+償還−取得)は約12,388,083百万円、BS残高減は12,485,149百万円相当。残差(約97,066百万円規模)は売却損の実現・時価変動・為替換算で概ね説明可能な水準であり、大きな未消化項目はない。

連環分析 (仮説検証)

H1: 低利回り外債の計画的損出し(含み損のリサイクリング) 【判定: 支持】

  • 検証: ①PLその他業務費用の増加(66,184→1,166,714百万円)とCF「有価証券関係損益」1,123,293百万円の損がほぼ一致。②OCI分解で、評価差額金の改善(△1,813,317→△548,212百万円)の源泉は組替調整額+1,238,064百万円であり当期発生額は△18,433百万円 — 時価回復ではなく実現による改善。反証条件「時価回復による改善」は棄却。③株式は売却益46,963百万円 vs 売却損97百万円でネット益出し — 損出しの主戦場は債券、株では逆に益を実現する両建て運営。④経営説明「低利回り資産を中心とした資産売却」と外部報道(外債17.3兆円売却) と整合。
  • 留保: 「売却したその他有価証券」注記・種類別残高が入力になく、売却損の円債/外債の別は開示範囲では直接確定できない(状況証拠は外債を強く示唆)。
  • 含意: 1.8兆円赤字は「意図した膿出し」。翌期以降は逆鞘資産のキャリー負担が消え、報道通り黒字回復(FY2026/3見通し300-700億円)と整合的。

H2: 外貨レポ・短期市場性調達の解体 → 通貨/為替スワップのロール需要減 【判定: 一部支持】

  • 検証: 売現先 13,215,460→5,664,788百万円、コールマネー等CF純増減△8,719,428百万円、譲渡性預金 2,382,251→1,593,503百万円 — 調達解体はファクトとして確定。CF為替差損益は前期△4,411,343百万円(益)→当期△63,523百万円へ激減 — 外貨B/S・為替スワップ絡みの評価構造が縮んだ痕跡。
  • ただし通貨スワップ想定元本の直接検証は不能(デリバティブ注記が入力範囲外)。また売現先利息は448,610→271,342百万円と残高減少率より減り方が緩く、期中は高水準の調達を維持し期末にかけて圧縮した形(ボリューム×レート分解の示唆)。その他の支払利息も1,570,713百万円と高止まり — 為替スワップコストは期中を通じ発生し続けたと推察される。
  • 含意: ヘッジロール需要の減少は「期末残高が示すほど急ではなく、当期中はまだ活発だった」。翌期のフロー減少が本格化する局面。

H3: ヘッジ解消の巨額グロス両建て(繰延ヘッジ1.2兆円のリサイクリング) 【判定: 一部支持】

  • 検証: 繰延ヘッジ損益の残高は△6,504→△5,594百万円とほぼ不変だが、当期発生額△1,191,419百万円/組替調整額+1,223,076百万円 — 残高の静けさの裏に1.2兆円規模のグロスフローが確認された。特定取引資産・負債は微増(4,484→9,463 / 3,429→8,814百万円) でトレーディング起因ではない点も確認。
  • 「解約」か「ロール」かは想定元本注記がなく確定できないため一部支持に留める。
このレポートについて
対象期
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資料の種類
ディスクロージャー誌 / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/07/10
本文の分量
7,660
機械検算
金額表記 81件中 55件を照合

参照した資料の明細

  • ディスクロージャー誌 — 農林中金 DISCLOSURE 2025 データ編 (財務・有価証券) (公表 2025/07/01)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 変更報告書・訂正報告書 5件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 19件

いちばん新しい参照資料は 2025/07/01 時点のものです。以降の開示は反映されていません。

収録している項目 (8)

  • 債券ポートフォリオ・フロー分析(JGB営業視点)
  • (1) 円債 vs 外債のフロー
  • (2) デュレーション
  • (3) 勘定区分の動向
  • (4) 益出し・損出しの動向 — 当期の核心
  • (5) ヘッジと原資産の対応
  • (6) 総合判定
  • その他の業種別論点

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