キオクシアホールディングス株式会社

285A / プライム

かんたん解説

2027年3月期 第1四半期 / 2026-08-11 作成機械検算 96%

今回の決算でわかったこと

  • 過去最高水準の増収増益でした。 2026年3月期の売上収益は23,376億円 (前期比+6,312億円)、営業利益は8,704億円 (同+4,186億円) となりました。会社は増収の主因を「生成AI用途を中心としたデータセンター向け顧客の力強い需要による平均販売単価の大幅な上昇や出荷量 (記憶容量ベース) の増加」と説明しています。利益の中心はあくまで本業のメモリ販売であり、一時的な評価益に頼ったものではない点が確認できました。
このレポートについて
対象期
2027年3月期 第1四半期
資料の種類
有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 個人投資家の投稿 (X) / ディスクロージャー誌 / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/08/12
本文の分量
3,309
機械検算
金額表記 224件中 215件を照合

参照した資料の明細

  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2026 (公表 2026/06/24)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2025/06/26)
  • 決算短信 (TDnet) — 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/07/31)
  • 個人投資家の投稿 (X) — Q1決算を『売上1兆7,671億円 (前年同期比+415.5%)・営業利益1兆2,700億円 (前年同期449億円の28倍)・営業利益率71.9%』と集計し、上期最終利益は前年比36倍で最高益更新へとする個人投資家の見方 (公表 2026/08/11)
  • 個人投資家の投稿 (X) — 上限8,000億円・3,000万株 (発行済5.5%) の自社株買いが8/3買付開始から約1週間 (8/10取得終了開示) で完了したことを『大株主の売却の受け皿』と解釈する個人投資家の見方 (公表 2026/08/11)
  • 個人投資家の投稿 (X) — 7月中旬にウェスタンデジタルとのNAND事業統合協議の再開が報じられたとする個人投資家の指摘 (報道ベース) (公表 2026/08/11)
  • 個人投資家の投稿 (X) — 米国でキオクシアを対象とするレバレッジETF9本が準備中とする個人投資家の指摘 (未検証の外部情報) (公表 2026/08/11)
  • ディスクロージャー誌 — ディスクロージャー誌 (140120260731505280.pdf)
  • ディスクロージャー誌 — ディスクロージャー誌 (140120260810517251.pdf)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 臨時報告書・訂正臨時報告書 など 22件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 14件

収録している項目 (5)

  • 今回の決算でわかったこと
  • 数字で見ると
  • この会社は何で稼いでいるか
  • 気をつけて見ておきたいところ
  • ひとこと

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フルレポート

2027年3月期 第1四半期 / 2026-08-11 作成機械検算 96%

エグゼクティブサマリー

  • 当期 (2026年3月期) は売上収益23,376億円 (前期比+6,312億円)・営業利益8,704億円 (同+4,186億円) と、AI・データセンター向け需要による販売単価上昇で過去最高水準の増収増益。利益の主因は本業のメモリ販売であり、一過性・評価益依存ではない。ただし資本増+6,614億円のうち897億円分はその他の資本の構成要素の増加 (台湾PHISON株等の未実現評価益を含むOCI経由) であり、市況反転で剥落し得る。
  • 最大の構造イベントは2025年7月の資本負債構成の再構築。優先株式の償還322,996百万円・社債発行326,656百万円・借入の借換を実施し、担保提供資産は414,817百万円→11,011百万円へ縮小。さらに期末後の2026年5月25日に財務制限条項付き借入の残額を全額返済・契約解除しており、監査報告書の強調事項にもなっている。
  • 当期最大の不利事実: 税引前利益7,841億円に対し営業債権及びその他の債権が+4,220億円と急増し、利益の現金化は翌期持ち越し。加えて繰越欠損金に係る繰延税金資産が231,665百万円→109,761百万円へ半減し、未払法人所得税1,045.2億円が積み上がっており、翌期は納税キャッシュアウトの本格化が確実。
  • 前期比で揃えた増益の寄与は、売上総利益+4,435億円が押し上げの中核で、販管費の増加と法人所得税費用+1,313億円が押し下げ。現金及び現金同等物は期末4,707億円 (⚡逸脱22.5σ、例年の変動幅の約22倍の水準転換)。

出典タグの見方: 文末の は有価証券報告書など開示資料の該当箇所を、 などその他の角括弧タグは、その数値・検知が数値検算プログラムの機械計算値そのままであることを示す。「⚡逸脱◯σ」は当期の変化が例年の変動幅 (σ) の何倍かの機械検知。

事業概要

キオクシアホールディングスは、NAND型フラッシュメモリ専業の持株会社であり、連結子会社22社 (国内7社・海外15社) でメモリ及び関連製品の製造・販売・研究開発を行う世界最大級のフラッシュメモリ専業プレイヤーである。報告セグメントは「メモリ事業」単一で、売上収益はアプリケーション別に「SSD & ストレージ」「スマートデバイス」「その他」に区分開示される。生産は四日市工場・北上工場に集中し、Sandiskグループとの製造合弁3社 (議決権50.1%保有、共同支配事業として資産・負債・収益・費用の50%を連結計上) を通じて両工場の生産能力の約80%を共有する。収益の柱はデータセンター・エンタープライズ向けSSDとスマートフォン向け組み込みメモリである。

財務概況

業績

項目 (連結・IFRS) 前期 当期 増減
売上収益 17,065億円 23,376億円 +6,312億円
売上原価 11,370億円 13,247億円 +1,877億円
売上総利益 5,694億円 10,129億円 +4,435億円
販売費及び一般管理費 1,278.5億円 1,465.8億円
営業利益 4,517億円 8,704億円 +4,186億円
税引前利益 3,707億円 7,841億円 +4,134億円
法人所得税費用 983億円 2,296億円 +1,313億円
親会社の所有者に帰属する当期利益 2,723億円 5,545億円 +2,822億円
その他の包括利益 -147億円 922億円 +1,069億円 (黒転)
親会社の所有者に帰属する当期包括利益 2,576億円 6,467億円 +3,891億円

MD&Aは増収の主因を「生成AI用途を中心としたデータセンター向け顧客の力強い需要による平均販売単価の大幅な上昇や出荷量 (記憶容量ベース) の増加」と説明する。会社が重視する経営指標は売上収益・営業利益・Non-GAAP営業利益であり (市況変動を理由に年度計画値の開示は省略)、Non-GAAP営業利益は8,762億円 (前期比+4,232億円・MD&A開示値)。財務目標「中長期的なネット・キャッシュ化」に対しては、ネット有利子負債931,035百万円→552,085百万円、ネットD/Eレシオ1.26倍→0.39倍、ネット有利子負債/Non-GAAP EBITDA 1.22倍→0.46倍 (いずれも会社開示値) と大幅に前進した。

なお対象書類より新しい速報として、2027年3月期第1四半期短信 (2026-07-31開示) は売上収益1,767,117百万円 (前年同期342,799百万円)、営業利益12,700億円と、単四半期で当期通期営業利益8,704億円を上回る実績を示している。有報の数字は「市況急騰の入口」の姿である。

バランスシート

このレポートについて
対象期
2027年3月期 第1四半期
資料の種類
有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 個人投資家の投稿 (X) / ディスクロージャー誌 / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/08/12
本文の分量
27,510
機械検算
金額表記 224件中 215件を照合

参照した資料の明細

  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2026 (公表 2026/06/24)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2025/06/26)
  • 決算短信 (TDnet) — 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/07/31)
  • 個人投資家の投稿 (X) — Q1決算を『売上1兆7,671億円 (前年同期比+415.5%)・営業利益1兆2,700億円 (前年同期449億円の28倍)・営業利益率71.9%』と集計し、上期最終利益は前年比36倍で最高益更新へとする個人投資家の見方 (公表 2026/08/11)
  • 個人投資家の投稿 (X) — 上限8,000億円・3,000万株 (発行済5.5%) の自社株買いが8/3買付開始から約1週間 (8/10取得終了開示) で完了したことを『大株主の売却の受け皿』と解釈する個人投資家の見方 (公表 2026/08/11)
  • 個人投資家の投稿 (X) — 7月中旬にウェスタンデジタルとのNAND事業統合協議の再開が報じられたとする個人投資家の指摘 (報道ベース) (公表 2026/08/11)
  • 個人投資家の投稿 (X) — 米国でキオクシアを対象とするレバレッジETF9本が準備中とする個人投資家の指摘 (未検証の外部情報) (公表 2026/08/11)
  • ディスクロージャー誌 — ディスクロージャー誌 (140120260731505280.pdf)
  • ディスクロージャー誌 — ディスクロージャー誌 (140120260810517251.pdf)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 臨時報告書・訂正臨時報告書 など 22件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 14件

収録している項目 (44)

  • 業績
  • バランスシート
  • キャッシュフロー
  • セグメント
  • 資金循環
  • 仮説1: LBOレガシー負債の一掃 (後発事象を含む提出日時点評価) — 高コスト・有担保・コベナンツ付きから無担保・市場調達型への質的転換 【判定: 支持】
  • 仮説2: 持株会社の「グループ調達ハブ」化 — 償還原資は子会社からの資本払戻し・配当 【判定: 一部支持】
  • 仮説3: 営業債権+4,220億円は単価急騰の痕跡 — 利益先行・現金は翌期回収、信用の質は健全 【判定: 一部支持】
  • 仮説4: 為替はフロー激増・短期ロール依存 — 資本側の為替は開示上ヘッジされていない 【判定: 支持】
  • 仮説5: 金利リスク縮小 — ただし「円固定への一本化」は言い過ぎ 【判定: 一部支持】
  • 仮説6: その他の金融資産+1,561億円の正体はPHISON含み益と通貨スワップ資産 — OCI経由の資本膨張で、当期利益の質とは無関係 【判定: 支持】
  • 仮説7: 税金のフェーズ転換 — 欠損金の楯が薄くなり翌期から納税本格化 【判定: 支持】
  • 仮説8: 原材料在庫の急増は増産・価格上昇局面での先行調達 【判定: 一部支持】
  • 仮説9: Nanya Technology株式取得は台湾DRAMへの布石 【判定: 検証不能】
  • 仮説10: 株主構成の流動化と株主還元のアクティブ化 【判定: 一部支持】
  • 反証・棄却された見立て
  • 資金動態
  • 有利子負債
  • 為替エクスポージャー
  • 与信観点 (債務償還能力)
  • 退職給付・その他
  • 後発事象①: 財務制限条項付き借入の全額返済・契約解除 (監査上の強調事項)
  • 後発事象②: Nanya Technology株式の取得
  • 注記14: 優先株式の取得・消却と配当率ステップアップ条項
  • 注記14: 担保提供資産の激減
  • 注記14: セール・アンド・リースバック取引による資金調達
  • 注記29: リボルビング・クレジット・ファシリティ
  • 注記12: のれんの減損テスト (KAM)
  • 注記13: 法人所得税 — 欠損金の楯の半減と税率変更
  • 注記21: 残存履行義務 (Sandisk合弁の契約延長対価)
  • 注記28・引当金明細表・関連当事者: 株式報酬の本格導入
  • 注記33: 偶発債務と期末後の訴訟判決
  • 償還能力
  • 資本
  • 流動性
  • 資産の質
  • 格付トリガー・財務制限条項
  • 資本効率
  • 還元
  • モメンタム
  • 新着情報の要点
  • 前回結論への影響
  • 翌期・次回開示への含意
  • 主要経営指標の推移

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