株式会社INPEX
1605 / プライム
かんたん解説
2026年12月期 第2四半期 / 2026-08-26 作成機械検算 87%今回の決算でわかったこと
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純利益は増えたが、その主役は「税負担の減少」だった 2026年1〜6月期の親会社に帰属する中間利益は2,631.5億円と、前年同期比で+396億円(+17.7%)の増益でした。ところが税引前の利益は6,443.5億円と前年同期比△6億円(△0.1%)のほぼ横ばいです。増益分のほぼすべては、法人所得税費用が前年同期比△428億円(△10.7%)減ったことで生まれました。事業そのものの稼ぎが増えたわけではなく、税負担が軽くなった分が利益に乗った格好です。なお中間期の税費用は「見積年間実効税率法」という暫定的な計算方法で算出されており、通期の見積りが変わると下期に修正が入る可能性があります。
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売上は減収、利益を支えたのはイクシスプロジェクト一本
このレポートについて
- 対象期
- 2026年12月期 第2四半期
- 資料の種類
- 半期報告書 (EDINET) / 有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
- 分析日
- 2026/08/26
- 本文の分量
- 3,967字
- 機械検算
- 金額表記 123件中 107件を照合
参照した資料の明細
- ・半期報告書 (EDINET) — FY2026/H1 (公表 2026/08/10)
- ・有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2026/03/26)
- ・有価証券報告書 (EDINET) — FY2024 (時系列比較) (公表 2025/03/31)
- ・決算短信 (TDnet) — 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/08/07)
- ・適時開示イベント (EDINET) — 自己株券買付状況報告書・訂正発行登録書 など 21件 (直近24ヶ月)
- ・外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 20件
収録している項目 (5)
- ・今回の決算でわかったこと
- ・数字で見ると
- ・この会社は何で稼いでいるか
- ・気をつけて見ておきたいところ
- ・ひとこと
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2026年12月期 第2四半期 / 2026-08-26 作成機械検算 87%エグゼクティブサマリー
中間純利益は2,631.5億円 (前年同期比+17.7%) と増益だが、税引前利益は6,443.5億円とほぼ横ばい (△0.1%) であり、増益の最大の押し上げ要因は法人所得税費用の減少 (前年同期比△428億円) である。売上収益は10,005.0億円と前年同期比△483億円 (△4.6%) の減収で、PLには非現金の為替差益 (営業CF調整で△370.4億円) が乗る。円高反転で消える利益であり、国内O&Gセグメントの利益は78.8億円へ半減 (△54.4%) した — これが当期最大の不利事実である。資金面では、営業CF5,538.9億円を稼ぎつつ定期預金へ大量にシフトし (その他の金融資産・流動は前期末4,773.9億円→7,443.8億円)、国 (経済産業大臣名義) から子会社・南西カスピ海石油の株式49%を599.1億円で取得、負債は短期側に寄せた (社債及び借入金・流動は5,414.8億円→6,618.2億円)。
出典タグの見方: 文末の は有価証券報告書など開示資料の該当箇所を、 などその他の角括弧タグは、その数値・検知が数値検算プログラムの機械計算値そのままであることを示す。「⚡逸脱◯σ」は当期の変化が例年の変動幅 (σ) の何倍かの機械検知。
事業概要
INPEXは石油・天然ガスの調査・探鉱・開発・生産・販売と、それらを行う企業への投融資を主業とする日本最大級のエネルギー開発会社である。報告セグメントは「国内O&G」(南長岡ガス田・直江津LNG基地等)、「海外O&G イクシスプロジェクト」(豪州、当社が操業主体)、「海外O&G その他のプロジェクト」(豪州・東南アジア・欧州・アブダビ等) の3つで、再生可能エネルギー・電力・CCS・水素等は「その他」区分にまとめている。収益の柱は海外O&Gであり、当中間期の利益の6割超をイクシス一つが稼いだ。なお国が普通株23.81%と拒否権付きの甲種類株式1株を保有する (開示上の名義は経済産業大臣)、国策色の強い資本構成である。
財務概況
業績
| 項目 | 前年同期 (億円) | 当中間期 (億円) | MD&A記載の増減 |
|---|---|---|---|
| 売上収益 | 10,488.7 | 10,005.0 | △483億円 (△4.6%) |
| 売上総利益 | (億円換算値の機械抽出なし) | 5,729.1 | ― |
| 営業利益 | 6,168.8 | 6,187.1 | +18億円 (+0.3%) |
| 税引前利益 | 6,449.8 | 6,443.5 | △6億円 (△0.1%) |
| 法人所得税費用 | (億円換算値の機械抽出なし) | 3,597.9 | △428億円 (△10.7%) |
| 親会社所有者帰属 中間利益 | 2,235.3 | 2,631.5 | +396億円 (+17.7%) |
| 親会社所有者帰属 中間包括利益 | 前年同期はマイナス (億円換算値の機械抽出なし) | 4,269.6 | ― |
増減欄はMD&A記載値の転記である。減収の要因分解はMD&Aが開示している: 販売数量減で△1,695億円、単価上昇で+492億円、円安 (平均レート158円37銭、前年同期比10円00銭円安) で+556億円、その他+162億円。原油販売数量が22.8%減った一方、海外原油の平均販売価格は79.51米ドル/バレルと8.2%上昇した。つまり「数量を落として価格と為替で埋めた」半期である。税引前が横ばいなのに純利益が2桁増えた理由は税負担の減少であり、この点は仮説7で検証する。
バランスシート
| 項目 | 前期末 (億円) | 当中間期末 (億円) | MD&A記載の増減 |
|---|---|---|---|
| 総資産 | 77,352.0 | 83,869.0 | +6,517億円 |
| 流動資産 | 11,090.9 | 14,394.7 | +3,303億円 |
| うち その他の金融資産 (流動) | 4,773.9 | 7,443.8 | ― |
| うち 現金及び現金同等物 | 1,684.1 | 2,161.9 | ― |
| 非流動資産 | 66,261.0 | 69,474.3 | +3,213億円 |
| うち 持分法投資 | 10,249.2 | 11,347.9 | ― |
| 負債合計 | 27,123.0 | 30,359.5 | +3,236億円 |
| うち 社債及び借入金 (流動) | 5,414.8 | 6,618.2 | ― |
| うち 社債及び借入金 (非流動) | 7,032.6 | 6,565.1 | ― |
| うち 未払法人所得税 | 130.4 | 1,243.4 | ― |
| うち その他の金融負債 (非流動) | 465.9 | 1,053.8 | ― |
| 資本合計 | 50,229.0 | 53,509.5 | +3,280億円 |
| うち 親会社所有者帰属持分 | 47,471.6 | 51,025.7 | +3,554億円 |
| うち 非支配持分 | 2,757.4 | 2,483.8 | △273億円 |
このレポートについて
- 対象期
- 2026年12月期 第2四半期
- 資料の種類
- 半期報告書 (EDINET) / 有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
- 分析日
- 2026/08/26
- 本文の分量
- 21,821字
- 機械検算
- 金額表記 123件中 107件を照合
参照した資料の明細
- ・半期報告書 (EDINET) — FY2026/H1 (公表 2026/08/10)
- ・有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2026/03/26)
- ・有価証券報告書 (EDINET) — FY2024 (時系列比較) (公表 2025/03/31)
- ・決算短信 (TDnet) — 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/08/07)
- ・適時開示イベント (EDINET) — 自己株券買付状況報告書・訂正発行登録書 など 21件 (直近24ヶ月)
- ・外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 20件
収録している項目 (38)
- ・業績
- ・バランスシート
- ・キャッシュフロー
- ・セグメント
- ・資金循環
- ・仮説1: 債券ポートフォリオを取り崩して定期預金に待機させ、還元・買収の実弾を短期化している 【判定: 一部支持】
- ・仮説2: 負債は意図的に短期化しており、期後の社債発行でタームアウトする 【判定: 一部支持】
- ・仮説3: 南西カスピ49%買取はNCI利益の取り込みとEPS押し上げ 【判定: 一部支持】
- ・仮説4: 増益の一部は非現金・反転性の為替差益 — 利益の質に留意 【判定: 一部支持】
- ・仮説5: LNG購入コミットメントの急拡大 = 将来のドル建て支払フロー増 【判定: 一部支持】
- ・仮説6: 国内O&Gの利益半減は円安による輸入調達コストの圧迫 【判定: 一部支持】
- ・仮説7: 増益の実質的なドライバーは税負担の低下 — 持続性は要検証 【判定: 支持】
- ・仮説8: その他の金融負債 (非流動) の急増はリースまたはデリバティブ負債 【判定: 検証不能】
- ・仮説9: 資本の為替感応度は数千億円規模で、純投資ヘッジは開示上確認できない 【判定: 一部支持】
- ・仮説10: 営業CF増加の主因は税金支払のタイミングで、下期に反転する 【判定: 一部支持】
- ・反証・棄却された見立て
- ・資金動態
- ・有利子負債
- ・為替エクスポージャー
- ・与信観点 (債務償還能力)
- ・その他 (退職給付・持分法・M&A ほか)
- ・後発事象: 自己株式取得1,400億円枠
- ・関連当事者: 国 (経済産業大臣名義) からの子会社株式49%取得
- ・コミットメント: LNG購入契約残高の急増
- ・偶発債務: カシャガン硫黄貯蔵の係争
- ・金融商品: イクシス貸付とレベル3・デリバティブ
- ・会計方針: 税金費用は見積年間実効税率法
- ・資本: 中間配当56円と自己株式の増加
- ・売上収益: デリバティブ損益の純額を売上に含む表示
- ・償還能力
- ・資本
- ・流動性
- ・資産の質
- ・格付トリガー・財務制限条項
- ・資本効率
- ・還元
- ・モメンタム
- ・主要経営指標の推移
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