ソフトバンクグループ株式会社

9984 / プライム / 情報・通信業

かんたん解説

2027年3月期 第1四半期 / 2026-07-27 作成機械検算 99%

今回の決算でわかったこと

  • 税引前利益は61,349.0億円と、前期比+44,302億円の大幅な増加になりました。ただし、その主な中身は、投資ファンド(SVF2)が持つOpenAI株式の値上がり分を利益として計上したもの(SVF事業の投資利益6,638,611百万円、うちOpenAI関連が6,465,523百万円)です。つまり利益の大部分は、まだ売却して現金になったわけではない「評価上の利益」です。
  • 一方で、本業の現金収支(営業活動によるキャッシュフロー)は△4,288.3億円の赤字でした。利息の支払額が△8,392.3億円(前期△4,821.1億円)と大きく増えたことなどが響いています。利益は巨額でも、日々の現金の稼ぎで利払いをまかなえていない構造です。
このレポートについて
対象期
2027年3月期 第1四半期
資料の種類
有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/07/27
本文の分量
1,786
機械検算
金額表記 193件中 192件を照合

参照した資料の明細

  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2026 (公表 2026/06/22)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2025/06/26)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2024 (時系列比較) (公表 2024/06/21)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2023 (時系列比較) (公表 2023/06/21)
  • 決算短信 (TDnet) — 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/08/06)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 臨時報告書・自己株券買付状況報告書 など 25件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 3件

収録している項目 (4)

  • 今回の決算でわかったこと
  • 数字で見ると
  • 気をつけて見ておきたいところ
  • ひとこと

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2027年3月期 第1四半期 / 2026-08-06 作成機械検算 87%

エグゼクティブサマリ

  • 税引前利益61,349.0億円(前期比+44,302億円)の主因はSVF2保有OpenAI株式のレベル3公正価値評価益(SVF事業投資利益6,638,611百万円、うちOpenAI関連6,465,523百万円)であり、利益の大宗は未実現・非現金。営業CFは-4,288.3億円と赤字で、現金の裏付けを欠く。反転リスクは大きい。
  • 資金構造は「大型投資(OpenAI・Ampere)を上場株資金化+大規模負債調達で賄う」年。有利子負債収入11,948,212百万円、長期借入金の期日別残高「1年超2年以内」が6,000,187百万円へ急増し、2027年3月期は借換ウォールが確実に到来。会社自身が400億米ドルブリッジの長期化を最優先課題と明言。
  • 米ドル建負債エクスポージャー純額は△8,794,509百万円へ拡大(前期△3,259,862百万円)、未ヘッジ変動金利負債の金利+1%感応度は△103,084百万円へ倍増。通貨スワップ・金利スワップ需要が構造的に増加
  • 財務制限条項は契約上実在(債務超過禁止・現預金≥12カ月社債償還・上場株価値対比シニア負債70%未満等、対象長期借入金7,172,170百万円)。Arm株価が単一最大の与信ドライバー。

事業概要

ソフトバンクグループは「情報革命で人々を幸せに」を経営理念とする戦略的投資持株会社であり、ASI(人工超知能)の実現に向けた投資・事業活動を行う。報告セグメントは当第3四半期のAmpere買収を契機に再編され、当期末現在「持株会社投資事業」(SBG本体・SB Northstar等による投資)、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド事業」(SVF1・SVF2・LatAm)、「ソフトバンク事業」(ソフトバンク㈱・LINEヤフー㈱・PayPay㈱による通信・メディア・金融)、「AIコンピューティング事業」(Arm・Ampere・Graphcore)の4区分である。外部収益の柱はソフトバンク事業(外部顧客への売上高70,339.7億円)であり、連結損益の変動の柱は投資損益(当期7,286,496百万円)である。


財務概況

業績

項目 前期 当期 増減
売上高(IFRS) 72,437.5億円 77,986.5億円 +5,549億円(+7.7%)
売上総利益 37,542.0億円 40,161.4億円
投資損益合計(連結) 3,701,107百万円 7,286,496百万円
販売費及び一般管理費 30,244.1億円 40,209.3億円 +9,965億円(+32.9%)
支払利息 5,815.6億円 7,717.9億円
為替差損益(△は損失) 270.6億円 △2,710.1億円 ⚡逸脱22.9σ
税引前利益 17,047.2億円 61,349.0億円 +44,302億円(+259.9%)
法人所得税費用 1,016.1億円 5,029.3億円
当期利益 16,031.1億円 56,319.8億円 +40,289億円
親会社の所有者に帰属する純利益 11,533.3億円 50,022.7億円 +38,489億円
当期包括利益 10,823.5億円 67,672.5億円 +56,849億円

包括利益が純利益をさらに上回るのは、在外営業活動体の為替換算差額(税引後)が当期+1,114,456百万円とOCIで巨額に振れたためである(前期は△547,774百万円)。純利益率64.14%(前期15.92%)、ROE 28.39%(前期9.98%)、DuPont分解ではマージン要因+30.21%ptが支配的。事業会社として通常あり得ないこの数値水準自体が、利益の主因が評価益であることの機械的な傍証である(→H1で検証)。

バランスシート

項目 前期 当期
総資産 450,137.6億円 607,495.5億円(+35.0%)
非流動資産 355,808.4億円 489,339.5億円
SVFの投資(FVTPL) 11,410,922百万円 23,495,706百万円
投資有価証券(非流動) 80,400.7億円 42,646.4億円(△47.0%)
のれん 57,819.3億円 73,145.3億円
現金及び現金同等物 37,130.3億円 53,621.5億円
有利子負債(流動) 56,296.5億円 72,516.3億円
有利子負債(非流動) 123,766.8億円 174,334.9億円(+40.9%)
資本合計 139,530.3億円 204,684.3億円
親会社の所有者に帰属する持分 115,615.4億円 176,218.2億円(+52.4%)
このレポートについて
対象期
2027年3月期 第1四半期
資料の種類
有価証券報告書 (EDINET) / 決算短信 (TDnet) / 適時開示イベント (EDINET) / 外部ヘッドライン
分析日
2026/08/06
本文の分量
34,463
機械検算
金額表記 223件中 193件を照合

参照した資料の明細

  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2026 (公表 2026/06/22)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2025 (時系列比較) (公表 2025/06/26)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2024 (時系列比較) (公表 2024/06/21)
  • 有価証券報告書 (EDINET) — FY2023 (時系列比較) (公表 2023/06/21)
  • 決算短信 (TDnet) — 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) (公表 2026/08/06)
  • 適時開示イベント (EDINET) — 臨時報告書・自己株券買付状況報告書 など 25件 (直近24ヶ月)
  • 外部ヘッドライン — 業界・市場ニュース 3件

収録している項目 (50)

  • 業績
  • バランスシート
  • キャッシュフロー
  • セグメント
  • 資金循環
  • 判定一覧表
  • H1: 当期純利益5.6兆円の大宗はレベル3の未実現評価益であり、利益の質は低い 【判定: 支持】
  • H2: 借換ウォール — 来期に大規模なターム化需要が確実に発生 【判定: 支持】
  • H3: 米ドル建負債エクスポージャー拡大に伴う通貨ヘッジ需要の構造的増加 【判定: 支持】
  • H4: 変動金利リスク倍増、金利スワップのカバーが調達増に追い付いていない 【判定: 一部支持】
  • H5: 資金化手段はエクイティ・デリバティブからArm株・SB株の担保活用へ移行 【判定: 支持】
  • H6: 個別BSの膨張はグループ内取引であり、外部調達ニーズと混同してはならない 【判定: 支持】
  • H7: Ampere買収の痕跡 — のれん・セグメント再編・短期借入 【判定: 一部支持】
  • H8: Energy Global/AIデータセンターが新たなレベル3リスク・簿外リスクの発生源 【判定: 一部支持】
  • H9: 契約上のコベナンツが資金繰り運営を拘束 【判定: 一部支持】
  • H10: グローバル・ミニマム課税の恒常負担化 【判定: 一部支持】
  • H11: SB Northstar関連の貸倒引当金戻入が個別黒字転換に寄与、資産運用子会社リスクは縮小方向 【判定: 支持】
  • H12: 株主還元は投資優先で抑制 【判定: 支持】
  • 反証・棄却された見立て
  • 資金動態
  • 有利子負債
  • 為替エクスポージャー
  • 与信観点(債務償還能力)
  • 政策保有株式・投資有価証券
  • 退職給付・年金
  • M&A・組織再編
  • 従業員数と人件費の整合
  • 1. 後発事象: 400億米ドルブリッジファシリティと200億米ドル借入実行
  • 2. 有利子負債注記の財務制限条項(7,172,170百万円)
  • 3. Energy Globalワラント(デリバティブ負債582,962百万円)の新規出現
  • 4. OpenAIフォワード契約の権利行使(非資金取引1,850,108百万円)
  • 5. SVFの外部投資家持分と共同出資プログラム(MgmtCo)
  • 6. 担保差入資産の構成変化
  • 7. 繰延税金負債の再膨張(⚡16.7σ・↩転換)
  • 8. 繰延税金負債を認識していない子会社等投資の将来加算一時差異
  • 9. クレディ・スイス訴訟の終結
  • 10. 貸出コミットメント未実行残高10,649,038百万円
  • 11. その他の資本性金融商品(永久劣後債17.5億米ドル)
  • 償還能力
  • 資本
  • 流動性
  • 資産の質
  • 格付トリガー・財務制限条項
  • 資本効率
  • 還元
  • モメンタム
  • 新着情報の要点
  • 前回結論への影響
  • 翌期・次回開示への含意
  • 主要経営指標の推移

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